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自動応答


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Windows Server / Windows Client OS のカスタム インストール メディアを作成する
http://www.vwnet.jp/Windows/WS16/2017070901/EditISO.htm

 

Windows Server 標準のインストールメディアでは、以下を対話式に設定する必要があります。

・システムロケール
・プロダクトキー
・ディスク/パーティション設定
・インストールエディション選択
・ソフトウェアライセンス条項への同意
・Administrator パスワード設定

 

自動応答ファイルはこれらを自動応答し、無操作で OS インストールを完了させるためのパラメーターファイルです。

 

install.win のコピー

自動応答ファイルは、install.win から必要情報を得るので、編集場所に install.win にコピーをします。

################################################
# install.wim を持ってくる
################################################
# 自動応答ファイル編集場所
$UntitledFileEdit = Join-Path $WorkDirectory "UntitledFileEdit"

# install.wim を持ってくる
if( -not (Test-Path $UntitledFileEdit )){ md $UntitledFileEdit }
copy $InstallWim $UntitledFileEdit

# 編集用 Install.wim
$EditWim = Join-Path $UntitledFileEdit "Install.wim"

# 自動応答ファイル
$AutoUnattend = Join-Path $UntitledFileEdit "AutoUnattend.xml"

echo "編集場所"
echo $UntitledFileEdit
echo ""
echo "編集用 Install.wim"
echo $EditWim
echo ""
echo "自動応答ファイル"
echo $AutoUnattend

 

Windows SIM の起動と install.wim の読み込み、

Windows SIM (Windows システム イメージ マネージャー)は Windows Kits にあるので、Windows SIM を起動し、コピーした Install.wim を開きます。

 

Install.wim を開く際に、PowerShell プロンプトに編集場所のフルパスが表示されているので、これをコピペし、Install.wim を開くのが簡単です。

 

Install.wim を開き、編集対象を選択し、カタログファイルを作成します。

 

自動応答の設定

自動応答ファイルには、対話処理が必要なところを設定すればノンタッチで Windows Server をインストールすることができます。

新しい応答ファイル

 

Compornents を展開し、応答ファイル設定に必要なコンポーネントをセットします

コンポーネントの先頭には以下のプレフィックスがついてます。

amd64 x64 OS 用コンポーネント
x86 x86 OS 用コンポーネント
wow64 Wow 用コンポーネント(使わない)

 

Windows Server であれば amd64 だけ設定すれば OK ですね。

コンポーネントを右クリックし、セット先(構成パス)を選択して以下のコンポーネントをセットします。
(x86 OS の場合は、x86 用コンポーネントプレフィックスの「x86_」に読み替えてください)

amd64_Microsoft-Windows-International-Core_xxxx_neutral 7 oobeSystem
amd64_Microsoft-Windows-International-Core-WinPE_xxxx_neutral 1 windowsPE
amd64_Microsoft-Windows-Setup_xxxx_neutral 1 windowsPE
amd64_Microsoft-Windows-Shell-Setup_xxxx_neutral 7 oobeSystem
amd64_Microsoft-Windows-TerminalServices-LocalSessionManager_xxxx_neutral 4 specialize

 

Microsoft-Windows-International-Core_xxxx_neutral を 7 oobeSystem へ

 

Microsoft-Windows-International-Core-WinPE_xxxx_neutral を 1 windowsPE へ

 

Microsoft-Windows-Setup_xxxx_neutral を 1 windowsPE へ

 

Microsoft-Windows-Shell-Setup_xxxx_neutral を 7 oobeSystem へ

 

Microsoft-Windows-TerminalServices-LocalSessionManager_xxxx_neutral を 4 specialize へ

 

システムロケールに関する設定

まずは、システムロケールに関する設定です。

 

構成パス 1 windowsPE
コンポーネント名 amd64_Microsoft-Windows-International-Core-WinPE_xxxx_neutral
ツリー \

 

項目
InputLocale 0411:E0010411
SystemLocale ja-JP
UILanguage ja-JP
UserLocale ja-JP

 

構成パス 7 oobeSystem
コンポーネント名 amd64_Microsoft-Windows-International-Core_xxxx_neutral
ツリー \

 

項目
InputLocale 0411:E0010411
SystemLocale ja-JP
UILanguage ja-JP
UserLocale ja-JP

 

システムロケールなので、タイムゾーンも指定します。

構成パス 7 oobeSystem
コンポーネント名 amd64_Microsoft-Windows-Shell-Setup_xxxx_neutral
ツリー \

 

項目
TimeZone Tokyo Standard Time

 

プロダクトキー

続いてプロダクトキー

 

構成パス 1 windowsPE
コンポーネント名 amd64_Microsoft-Windows-Setup_xxxx_neutral
ツリー \UserData\ProductKey

 

項目
Key プロダクトキー

ボリューム ライセンス認証サービス サーバーを使って認証する場合はプロダクトキーの設定は不要です。
ただし、その場合はボリューム ライセンス用のインストールメディアを使う必要があります。(リテールメディアはプロダクトキー設定のスキップができない)

 

ディスク設定

 

ディスク設定は、ディスク番号(0, 1, 3 ...)を指定し、初期化指定します。(構成前にパーティションを全て削除する)

構成パス 1 windowsPE
コンポーネント名 amd64_Microsoft-Windows-Setup_xxxx_neutral
ツリー \DiskConfiguration\Disk

 

項目
DiskID ディスク番号
WillWipeDisk true

ディスクの数分だけこの設定を作ります。

ディスクを初期化するだけであれば WillWipeDisk true だけを設定します。
(ディスク設定をしないと、対象ディスクは初期化されず、オフラインになるようです)

新しいディスクの挿入

初期化設定

 

パーティション設定

パーティションは、まずパーティションを作成し、その後にパーティションの属性を設定します。

Disk 0 の パーティション構成は、BIOSの場合とUEFIの場合で構成が違います。

■ パーティション作成

CreatePartition

構成パス 1 windowsPE
コンポーネント名 amd64_Microsoft-Windows-Setup_xxxx_neutral
ツリー \DiskConfiguration\Disk\CreatePartitions

 

(Extend を true にすると、残り全部の領域を割り当てます)

  第1パーティション 第2パーティション 第3パーティション
Extend Order Size Type Extend Order Size Type Extend Order Size Type
UEFI false 1 350 EFI false 2 128 MSR true 3   Primary
BIOS false 1 350 Primary true 2   Primary 不要

 

■ パーティション設定

作成した各パーティションを設定します。

ModifyPartitions

構成パス 1 windowsPE
コンポーネント名 amd64_Microsoft-Windows-Setup_xxxx_neutral
ツリー \DiskConfiguration\Disk\ModifyPartitions

 

  第1パーティション 第2パーティション 第3パーティション
  Active Extend Format Letter Order PartitionID Active Extend Format Letter Order PartitionID Active Extend Format Letter Order PartitionID
UEFI         1 1         2 2     NTFS C 3 3
BIOS true false NTFS   1 1 false false NTFS C 2 2 不要

 

UEFI のパーティション作成

BIOS のパーティション作成

 

■ UEFI のパーティション作成

構成パス 1 windowsPE
コンポーネント名 amd64_Microsoft-Windows-Setup_xxxx_neutral
ツリー \DiskConfiguration\Disk\CreatePartitions

 

第1パーティション

項目
Extend false(default)
Order 1
Size 350
Type EFI

 

第2パーティション

項目
Extend false(default)
Order 2
Size 128
Type MSR

 

第3パーティション

項目
Extend true
Order 3
Size  
Type Primary

 

■ UEFI のパーティション設定

構成パス 1 windowsPE
コンポーネント名 amd64_Microsoft-Windows-Setup_xxxx_neutral
ツリー \DiskConfiguration\Disk\ModifyPartitions

 

第1パーティション

項目
Order 1
PartitionID 1

 

第2パーティション

項目
Order 2
PartitionID 2

 

第3パーティション

項目
Format NTFS
Letter C
Order 3
PartitionID 3

 

次の手順「インストールするエディション

 

 

■ BIOS のパーティション作成

構成パス 1 windowsPE
コンポーネント名 amd64_Microsoft-Windows-Setup_xxxx_neutral
ツリー \DiskConfiguration\Disk\CreatePartitions

 

第1パーティション

項目
Extend false(default)
Order 1
Size 350
Type Primary

 

第2パーティション

項目
Extend false(default)
Extend true
Order 2
Type Primary

 

■ BIOS のパーティション設定

構成パス 1 windowsPE
コンポーネント名 amd64_Microsoft-Windows-Setup_xxxx_neutral
ツリー \DiskConfiguration\Disk\ModifyPartitions

 

第1パーティション

項目
Active true
Extend false
Format NTFS
Order 1
PartitionID 1

 

第2パーティション

項目
Active false
Extend false
Format NTFS
Letter C
Order 2
PartitionID 2

 

次の手順「インストールするエディション

 

インストールするエディション

インストールすエディションは、install.wim のインデックス番号を指定します。

インデックス番号は「dism /Get-WimInfo」で確認します。

################################################
# インデックスの確認
################################################
dism /Get-WimInfo /WimFile:$EditWim

 

インストールエディションのインデックス番号を指定します。

構成パス 1 windowsPE
コンポーネント名 amd64_Microsoft-Windows-Setup_xxxx_neutral
ツリー \ImageInstall\\OSImage\InstallFrom\MetaData

 

 

項目
Key /IMAGE/INDEX
Value インデックス番号

 

インストール先のパーティションを指定します。

構成パス 1 windowsPE
コンポーネント名 amd64_Microsoft-Windows-Setup_xxxx_neutral
ツリー \ImageInstall\\OSImage\InstallTo

 

   
項目
DiskID 0
PartitionID インストール先パーティション
UEFI : 3
BIOS : 2

 

ソフトウェアライセンス条項の非表示

構成パス 1 windowsPE
コンポーネント名 amd64_Microsoft-Windows-Setup_xxxx_neutral
ツリー \UserData

 

項目
AcceptEula true

 

Administrator パスワード

 

構成パス 7 oobeSystem
コンポーネント名 amd64_Microsoft-Windows-Shell-Setup_xxxx_neutral
ツリー \UserAccounts\AdministratorPassword

 

項目
Value パスワード

 

GUI 設定ではないところ

最後に GUI 設定ではないところを設定します。

■ リモートデスクトップを有効にする

構成パス 4 specialize
コンポーネント名 amd64_Microsoft-Windows-TerminalServices-LocalSessionManager_xxxx_neutral
ツリー \

 

項目
fDenyTSConnections false

 

自動応答ファイルの出力

設定が完了したら、自動応答ファイルを AutoUnattend.xml へ出力します。
Install.wim をコピーした際に、自動応答ファイルのフルパスが表示されているので、これをコピペし、AutoUnattend.xml 出力するのが簡単です。

 

自動応答ファイルのセット

自動応答ファイルは、ISO のルートにセットするとインストール時の自動応答に使われます。

################################################
# 自動応答ファイルのセット
################################################
copy $AutoUnattend $IsoDirectory

 

参考情報

Windows セットアップの自動化の概要
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/hh824950.aspx

 

 

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